具体的な施策(新しい人の流れ)

1 和気町への新しい人の流れをつくる

 本町の社会動態をみると、転出超過の傾向が続いていましたが、東日本大震災の避難者などの影響もあり、近年は転入と転出が拮抗していました。しかし、2014年になると再び転出超過に転じており、今後も転出超過の傾向が続くものと思われます。
 年齢別でみると、10代後半から30代後半の若い世代の転出が著しく、1985年から一貫して転出超過となっています。これは社会減だけでなく、出生数が減少することから自然減にも影響しています。若い世代の転出は、本町の人口減少の最大の要因となっており、若い世代の転出を防止するとともに、UIJターンなどにより若い世代の転入を促進することが本町の喫緊の課題となっています。
 こうした課題を解決するため、若い世代が住む場所を検討する際に重視する教育・保育環境の充実に取り組むとともに、移住促進施策の充実にも積極的に取り組むことで、本町の定住人口の増加を図ります。
 また、町内に既にある地域資源を活用するだけでなく、備前市にある日本遺産の旧閑谷学校も含めた広域的な観光プログラムなどの開発やインバウンド(訪日外国人旅行者)対策の推進などにも積極的に取り組み、本町の交流人口の増加も図ります。
 なお、日本版CCRC構想(※)についても、国の動向や財源を勘案しながら、本町への導入の可能性について検討を進めます。

  • 「日本版CCRC構想」:東京圏をはじめとする高齢者が、自らの希望に応じて地方に移り住み、地域社会において健康でアクティブな生活を送るとともに、医療介護が必要な時には継続的なケアを受けることができるような地域づくり

2 具体的な施策

 本町の基本目標に基づき、下記の施策を実施します。2016年の改訂により新たに追加した施策については「◎」、2015年の策定時から未実施(2016年9月末現在)の施策については「●」を担当課の後に付しております。
 また、担当課が複数ある施策については、主担当課に「○」を付しております。

移住・定住促進

移住・定住情報の発信

○ JR山陽線や山陽自動車道など交通の利便性や町内全域の光回線などの生活・社会インフラの充実、地震・津波などの自然災害のリスクが低いなどの本町の優位性を町ホームページ・パンフレットなどで積極的にPRし、移住・定住促進に取り組みます。(地方創生課)
○ 本町の子育て環境や教育環境などが充実している点について、町ホームページ・パンフレットなどで積極的にPRすることで、移住・定住促進を図るだけでなく、広報誌等で町民とも共有し、若い世代の町外への流出を防ぎます。(地方創生課)
○ 移住希望者向けのホームページやPRポスター等を作成し、首都圏や関西圏、岡山市等を中心に子育て世代の新築住宅等に対する固定資産税の減免制度等の優遇制度や空き家情報、先輩移住者の声などの情報を発信します。特に、岡山県への移住相談者の年代が子育て世代中心となっていることから、主に和気町が取り組んでいる子育て支援策をアピールすることで、子育て世代の移住・定住を促進します。(地方創生課)

和気町の定住促進サイトへ

移住推進員・定住促進アドバイザーによる移住・定住支援

○ 本町の移住・定住促進を強力に進めるため、和気町役場に常駐の移住推進員が、移住相談、町内案内、情報発信、住宅不足の解消(空き家の有効活用)などに取り組むことにより、移住希望者を包括的に支援します。(地方創生課)(◎)
○ 非常勤の定住促進アドバイザーが、移住希望者に対して先輩移住者の立場から、住居や地域の文化、生活習慣等の助言・情報提供を行います。(地方創生課)

移住・定住促進施策の充実

○ 和気商工会、ハローワーク等の関係者と協力しながら、地域における移住・定住と仕事づくりを包括的に支援するワンストップ窓口を設置します。(地方創生課)(◎)
○ 民間の空き家等を借用して、「お試し住宅」を整備します。利用者のニーズに合わせるため、利用期間が1か月単位のお試し住宅のほか、1週間単位のお試し住宅を整備することで、移住・定住促進を図ります。(地方創生課)(◎)
○ 町内への移住を目的として住居探しや仕事探しなどの活動を行う移住希望者に対し、町内の宿泊施設を利用して和気町へ滞在した場合には、滞在費の一部を補助することにより、移住希望者の移住活動を支援します。(地方創生課)(◎)
○ 和気町への移住を促進するため、都市圏在住の方などを対象とした移住体験ツアーを開催し、和気町の魅力発信や移住への動機付けを図ります。(地方創生課)(◎)
○ 東京・大阪で移住相談会を開催し、移住者の増加を図ります。開催にあたっては、岡山市等の近隣市と連携して開催し、相乗効果を図ります。(地方創生課)(◎)
○ 子育て世代の移住・定住を促進するため、賃貸住宅の家賃の一部を助成する制度の創設を検討します。(地方創生課)(◎)
○ 移住希望者の移住前の下見や移住後の就職活動など、自動車取得までの期間の移住活動を支援するため、貸出用自動車を整備します。(地方創生課)(◎)

空き家の有効活用

近年増加している空き家を有効活用し、定住促進を図ります。
○ 固定資産税納税通知書に空き家募集チラシを同封し、空き家バンクの充実を図るとともに、空き家のデータを整理し、移住希望者の居住物件の問い合わせに迅速に対応します。(地方創生課)
○ 空き家バンクへの登録数を増やす後押しとなるよう、空き家バンク登録者に奨励金を交付する制度を創設します。また、登録物件が賃貸で成約した場合には報奨金を支払います。(地方創生課)(◎)
○ 空き家を改修して本町に転入しようとする者に対し改修費の一部を助成することで、新規移住者に対する支援を行います。(地方創生課)
○ 岡山県と連携して取り組むため、改修費等を支援する補助金制度を創設して空き家等を活用したサテライトオフィス(※)の誘致に取り組みます。(産業振興課)(●)
○ 危険な空き家の解体を促し、住民の安全を確保するとともに、土地の有効活用を促進します。(都市建設課)(●)

和気町空き家情報バンク登録奨励金等交付

  • 「サテライトオフィス」:企業または団体の本拠から離れた所に設置されたオフィスのこと

Uターン支援

Uターン支援制度の創設

○ 大学進学等により本町を離れた学生のUターン就職を促進するため、本町に居住することを条件として、奨学金の償還の一部を免除する制度の創設について検討します。(地方創生課)(●)
○ 備前市・赤磐市・ハローワーク和気等と連携して、新規大学卒業者等を対象とした合同就職説明会を開催し、Uターンの増加を図ります。(地方創生課)

観光の推進等による町の活性化

新しい観光プログラムの開発

備前市にある旧閑谷学校が2015年4月に日本遺産に指定され、観光客の増加が期待されるなか、同年11月、和気ICと旧閑谷学校が広域農道の開通により約7分で結ばれるようになりました。
○ まずは、近隣市と連携して、旧閑谷学校を訪れる観光客を増加させることで、旧閑谷学校を拠点とした東備地域の観光の活性化を図ります。旧閑谷学校を訪れた観光客が、和気鵜飼谷温泉や片鉄ロマン街道、自然保護センターなど、町内の観光施設を訪れるようにするための観光プログラムの開発、PRを行います。(産業振興課)
○ 岡山市を中心とした「連携中枢都市圏構想(※)」において、圏域内での回遊型観光の振興に取り組みます。各市町が持つ歴史・文化資源のつながりや関係に基づくストーリーによる魅力創出・情報発信に取り組み、観光客の周遊と滞在時間の増加を図ります。(産業振興課)
○ 町内を訪れた観光客を取り込むため、道の駅の設置についても検討します。観光客の消費を促すとともに、町民の消費を促すことで、活力のある地域づくりを目指します。(都市建設課)

  • 「連携中枢都市圏構想」:連携中枢都市となる圏域の中心市と近隣の市町村が、連携協約(地方自治法第252条の2第1項)を締結することにより、連携中枢都市圏を形成し、圏域の活性化を図ろうとする構想
未病息災(※1)プログラムの開発

○ 各プログラムの分野における第一人者と連携しながら、町内資源(自然環境等)を活用した未病息災プログラムを開発します。「運動プログラム(和気アルプスや片鉄ロマン街道などを活用したプログラム)」や「食事プログラム(未病食事メニュー)」などを開発するとともに、和気鵜飼谷温泉を本プログラムの拠点として活用することで、町外から観光客を呼び込み、交流人口を増加させ、本町の活性化を促進します。また、町民も参加できる健康プログラムも開発することで、町民の健康寿命を延ばします。(地方創生課○・健康福祉課・産業振興課)
○ 中小企業庁の制度である「ふるさと名物応援宣言(※2)」を行うことで、プログラムを実施する民間団体などを支援します。また、岡山ヘルスケア産業推進協議会(※3)等との連携についても検討します。(産業振興課)(◎)

  • 「未病息災」:「今の状態を維持し、症状を出さない」「新たな病気を発症させない」生活のこと
  • 「ふるさと名物応援宣言」:市町村が、地域を挙げて「ふるさと名物」を応援することを宣言。宣言により、国の重点支援を受けることができる。
  • 「岡山ヘルスケア産業推進協議会」:健康寿命の延伸や病気の予防につながるヘルスケアビジネスの創出・育成に向け、岡山市が地元の企業や大学、商工団体、金融機関等と設立した協議会
インバウンド(訪日外国人旅行者)対策の推進

○ 吉井川流域での外国人観光客の顧客満足度を向上させて、観光客数を増加させるため、吉井川流域の観光プロモーションなどの活動を行う吉井川流域DMO(※)を赤磐市・瀬戸内市と連携して設立するとともに、自立・自走に向けた支援を行います。(地方創生課○・産業振興課)(◎)
○ 多言語対応の観光パンフレットの作成や、多言語に対応した人型ロボット「Pepper(ペッパー)」の観光拠点への設置を行い、外国人観光客の受入環境の整備を行います。(地方創生課○・産業振興課)(◎)
○ 国外に向けて訪日教育旅行の誘客を目的としたプロモーション活動を行います。海外の学生と交流し異文化に直接触れる機会を提供することで、グローバルな人材の育成に取り組みます。(地方創生課)(◎)
○ 和気町内には藤公園、片鉄ロマン街道、徳永こいのぼり、岡山和気ヤクルト工場など、知名度の高い地域資源や企業が多く存在するが、外国人観光客向けのお土産が少ないという課題があります。地元企業や高校等とも連携して特産品を開発し、外国人観光客に満足してもらえるような商品づくりを進めます。(地方創生課○・産業振興課)(◎)

  • 「DMO」:地域の「稼ぐ力」を引き出すとともに地域への誇りと愛着を醸成する「観光地経営」の視点に立った観光地域づくりの舵取り役として、多様な関係者と協同しながら、明確なコンセプトに基づいた観光地域づくりを実現するための戦略を策定するとともに、戦略を着実に実施するための調整機能を備えた法人
地域おこし協力隊員による町の活性化

地域の課題解決に向けて取り組んでいる「地域おこし協力隊員」の人員を拡充します。地域おこし協力隊員の地域活動を支援することで、本町の活性化を促進します。
また、各プログラムを活用した「ツーリズム」を企画することで、町外から観光客を呼び込み、交流人口を増加させ、本町の活性化を促進します。

町民による町の活性化

 町民の自主的な取組を支援するため、まちづくり協議会事業や協働提案事業の在り方について検討します。具体的には、地方創生に関する事業については、他の事業よりも優先して支援することなどを検討します。(まち経営課)(◎)

学校跡地の利活用

 学校跡地の利活用については、地元住民を含めた「学校・園跡地利用検討委員会」を立ち上げ、それぞれの地域にあった利活用を検討します。財政の後年度負担とならないよう必要最小限の負担にとどめる活用とし、取り壊しや民間資本の活用、民間企業への売却も視野に入れます。(教育総務課)

  • 「移住者」:田舎暮らしなど、自らの意志により、和気町を選んで移り住み、定住することを目的として転入した者
  • 2015年から2019年までの累積